渋谷区広尾にあるコンディショニングルーム『TEETER TOTTER』の大場です。
前回のブログ< https://www.teeter-totter.tokyo/blog/2320.html >では、「すべての不調には瘀血(おけつ)が関与している」ということ、「根本にある原因に対して的確な対処をすることが大切である」ということをお話しさせていただきました。
それでは一体、どのようなことが原因で瘀血は生じるのでしょうか?
今回は、東洋医学の視点から「気・血・水」を元に、瘀血が生じる原因についてお話していきます。
血液は、全身を縦横無尽に走る脈管の中を通り、心臓の拍動に合わせてからだの隅々まで行きわたっていきます。
東洋医学では、この流れる血液を「気・血・水」と捉え、経絡を通って全身を滋養していると考えられています。
< 気 >
目には見えない ”生命エネルギー” のこと。
身体を温める、代謝を促進するなど、すべての原動力になる。
「推動作用」により、血や水を全身に送る。< 血 >
”血液” のこと。栄養分を供給し、老廃物を回収する。
血は物質であり、「気の力」によって初めて順調に全身を巡ることができる。< 水 >
人体内の ”水分(体液)” のことで ”津液” ともいわれる。
全身を潤すことができるので、関節の動きを滑らかにする。
この気・血・水は「荷台」に例えることができます。
何らかの原因によって失調し、血流が悪くなることで瘀血を引き起こします。
1. 気虚(ききょ)
東洋医学では、気が盛んなことを「実」、気が虚弱なことを「虚」と表します。
気虚とは気が衰退している病態を指し、血を運ぶエネルギーそのものが弱まった状態です。
「疲れた」「元気がない」と言うとピンとくるかもしれませんが、様々な要因から些細なことで「気虚」の状態に陥ります。
2. 血虚(けっきょ)
今度は血が衰退した状態、つまり「貧血」を指します。
血自体が少なくなるので、自然と血流も弱まることになります。
女性に多く、主に月経や栄養状態が関与しています。
3. 気滞(きたい)
字の通り「気が滞っている」状態を指します。
イライラや張る感じ、胸やお腹などの圧迫感が主な症状です。
ストレスや食べ過ぎ、運動不足が考えられます。
4. 寒(かん)
寒くなると身体が縮こまる感覚がある方も多いと思います。
「寒」には凝滞性という性質があり、血管を収縮し、血流を滞らせてしまいます。
寒さにより「熱」が発症した場合には、血の水分が蒸発し、血は粘度を増しドロドロになります。
5. 生活習慣
「すべての不調に関与している」だけに、原因も様々なことが考えられます。
例えば、日ごろから暴飲暴食を繰り返すことで、血液はドロドロになり、瘀血を生じます。
また仕事や人間関係などのストレスは、交感神経を優位にさせることで血管が収縮し、血流が滞り、瘀血を生じます。
肩こりも瘀血のひとつと捉えると、「ストレスを感じる人ほど肩こりになりやすい」と言われるのも納得です。
今回お話ししたように、気血水のバランスを崩すようなあらゆる面での不摂生を続けることで瘀血になります。
つまり、瘀血になる原因は多種多様であり、個人差があるということです。
ひとりひとりに合わせて原因を模索し、まずは ”自分がどのような状態で「瘀血」になっているのか” を理解することが大切になります。
原因が分かれば自然にやるべきことは見えてきます!
次回は、瘀血になる原因への対処法についてお話します。
あなたの10年後のアクティブライフを支えていきます