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働き方改革

written by TATSUKI NAGAO

渋谷区広尾にあるコンディショニングルーム『TEETER TOTTER』の長尾です。

今回は「働き方改革」についてです。
ホットなキーワードなので聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
私はこの職業に就いて10年以上になりますが、同じトレーナー職の方はもちろん、広い意味で同業であるセラピストの方も、これを機に向き合ってみる価値のあるトピックだと考えています。この2年半余り、当店のマネジャーとして現場で働きながら感じたことも交えて私の考えを書きたいと思います。

「働き方改革」とは?
安倍総理大臣が筆頭になり推進している「就労に関する抜本的な改革」で、政府が主導して行う経済政策のひとつです。そして、その中に「就労時間」に関する記載があり、「単月の残業は最大で100時間」「6か月平均は80時間」などとなっています。
※詳細は首相官邸HPをご覧ください。(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/)

※写真は首相官邸HPより抜粋

この「働き方改革」の問題意識のひとつである長時間労働は私たちの業界にも当てはまるところがあります。その要因はいくつかありますが、例えば下記のようなことです。

・「時間」に対して価格をつけている場合、売上を増やすには長く働くことになる
・緊急性のある仕事の依頼もあり、不規則な働き方になることがある
・業界の慣習として「長時間労働が当たり前」という価値観が強い

最初の価格に関しては、お客様により価値を認めていただけるようにサービスの質を磨いたり、時間ではなく成果に対して価格設定をしたり、簡単ではありませんがサービスを提供する側の努力やアイデアで変えることが出来ます。
また、2番目はプロとして受けるべきだと私は考えています。そもそも、必要としていただいているお客様や痛みで苦しんでいるお客様からの依頼なら、早朝でも夜遅くでも駆けつけたいという気持ちの方はこの業界には多いのではないでしょうか。あくまで常識の範囲内、ですが。

さて、私たちが変えなくてはならないのは3番目です。
前述の通り、長く働くこと自体は悪いことではありません。
「開業して軌道に乗せるまで」や「新人の頃にスキルアップをするため」には何時間でも働いて必死にやるべきだと思います。一日中働いているくらいの意識がないと成長することは難しい。まさに根性論ですが、経験上必須です。
ただ、1週間の労働時間は法律で決められています。時間外の勤務に対して残業代を支払うことも会社の義務です。これは業種業界関係ありません。しかし、私たちの業界ではまだまだしっかりとした環境が整っていないと感じています。

 

一方、雇用する側だけでなく、雇用される側にも要因があります。
特に、学校を卒業して治療院やスポーツ現場で働くことを目指す新卒の方々は、自分が「雇用される」ということに対して関心が低いという印象があります。
もちろん私もがむしゃらに働いてきた一人なので偉そうなことは言えませんが、最近、仕事を通じてこの業界を目指す学生や若い世代の同業者の方々と話す機会が増える中で、あらためてこのことを実感しました。

これから社会人になって働く若い人たちには、「雇用される」ということについてぜひ関心を持って欲しいです。そして、トレーナー・セラピスト業界をより良い人材が集まり、育っていく環境へ変えていくために、雇用者側も被雇用者側も一体となって「働き方改革」を実践していきましょう。

 

マネジャー 長尾

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