渋谷区広尾にあるコンディショニングルーム『TEETER TOTTER』の大場です。
2月4日に私の母校である呉竹鍼灸柔整専門学校にて「第32回卒後臨床講習会」が開催されました。
テーマは「手技療法ASTR(アスター)の基礎」についてです。
ASTR(Active Soft Tissue Release)とは、臨床現場から生まれた実践的な技術です。
アクティブ = 動かしながら
ソフトティシュー = 浅層の軟部組織を
リリース = 緩める対象とする軟部組織に圧迫・伸長を加えながら他動的に関節運動を行います。
受講日から投稿までに日が開いてしまいましたが、今日まで学んだことをじっくりと咀嚼し、ここぞとばかりにアウトプットを積み重ねてきました。
今回は専門的な内容になりますが、私見と考察を交えてASTRという手技の紹介をさせていただきます。
【ASTR(アスター)の方法】
手技の方法を一言で表すと「押さえて伸ばす」です。
正確には「プレポジション」「フックポジション」「ストレッチポジション」の3段階に分けて行います
1. プレポジション:対象となる筋肉の起始と停止を近づけて弛緩させた状態
2. フックポジション:緩めた筋肉を圧迫し、長軸方向にけん引を加える
3. ストレッチポジション:フックした部分に近い関節を動かし、筋肉を伸長させる
いたってシンプルな手法でありながら非常に奥が深いと感じました。
先生も仰っていましたがトリガーポイント療法やART(Active Release Techniques)と似ています。
実際にはアプローチする筋肉の触診、筋繊維の方向、組織の深さなど、解剖学や生理学を考慮した上で、確かな狙いや目的を持つことを忘れてはなりません。
私は今のところⅠb抑制(自原抑制)、組織間の滑走性の向上、相対的柔軟性の改善に対する手技として用いています。
【 Ⅰb抑制(自原抑制)】
【 組織間の滑走性の向上 】
【 相対的柔軟性の改善 】
細かいところを詰めると他にも考えられることがありますが、施術者としての感覚を磨くことで様々な応用が効くと思います。
また短時間かつ効率的に可動域の改善が可能で、治療的診断に用いることができることも利点です。
もちろん適応と禁忌は存在するので、総合的にコンディションを評価した上で、必要な際にASTRを選択することが望ましいです。
TEETER TOTTERでは、根拠や考察に基づいて、安全かつ確かな施術を心掛けています。
昨今、○○術・△△メソッドといった方法論の勉強会が増えていますが、医科学的な情報を加味しながら、自分なりの考えを持つことが大事だと思います。
専門家である私たちには「情報をしっかりと咀嚼して正しくお客様に伝える責任がある」ということを、改めて強く認識する機会となりました。
TEETER TOTTER のコンディショニングにご興味がある方は、是非一度ご来店ください。
担当:大場
TEETER TOTTERは
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